地域環境経営研究部門

地域環境経営研究部門の教育課程は、地域システム分野と環境政策分野に大別して編成してあるが、研究内容は将来展望を重視して、環境システム、資源・環境経済、環境政策の3領域に相互のゆるやかな結合を前提とした以下のような課題を設定している。

研究領域 専門分野 担当教員 職名 研究内容
環境システム 廃棄物管理 吉川 直樹 講師 資源循環や廃棄物管理に伴う環境影響の評価、廃棄物発生・処理の実態調査と物質フロー解析に基づく資源循環システムの構築について、地域レベルから全国レベルを対象として研究する。
地域環境システム 和田 有朗 准教授 持続可能な環境への負荷の少ない社会のまちづくり、地域づくりを目指して都市、地域での環境フィールド調査を中心に生活環境、人の認識と行動、利用者意識の評価の研究を行う。これらの研究をもとに環境政策立案、環境計画立案、住民の合意形成・政策形成の研究などについても行う。
エネルギーシステム 大方 正倫 講師
エネルギーシステム 堀 啓子 講師 相互に関連する人間社会と自然生態系の関係について、その持続可能なあり方を探るため、自然生態系への関わりを規定する人間社会側の変化の調査分析や、それによる自然生態系への影響分析を行う。特に、自然エネルギーの導入や人々のライフスタイルの変化に関して、国と地域のマルチスケールで研究を行う。
資源・環境経済 環境経営 高橋 卓也 教授 企業の環境経営・CSRおよび天然資源(森林・水)の管理・政策を対象とする。経済学・経営学の視点からそのメカニズムを解明し、あるべき姿を展望する。
地域経営/まちづくり 鵜飼 修 教授 成熟社会、持続可能な地域を創造する手法としての地域診断法(地域環境資源の発掘・活用、地域ビジョン・地域計画の策定)と、それらを踏まえた住民主体の地域事業活動(コミュニティ・ビジネス)の創出・実践、地域経営、健康まちづくりのあり方等について、学際的な視点で研究を行う。
国際環境経済 林 宰司 准教授 グローバル経済における環境問題の原因と発生構造を、市場との関わりから分析する。環境問題の背後にある経済メカニズム、環境問題をめぐる社会的なコンフリクト、および環境政策に関する経済学的な分析を行う。
地域環境経済 村上 一真 教授 環境政策や世論、慣習等のマクロな制度・しくみが、組織・個人の環境配慮に係る意識・行動・効果(環境経営、節電、地域づくり活動等)に与える影響とそのメカニズム、行動変容方策等を、経済学や社会心理学の分析手法を用いて研究する。
地域資源経営 増田 清敬
加藤 恵里
准教授
講師
農地や水など公益性を持つ地域資源の管理主体及び管理方式のあり方、地域特産物や観光資源などを活かしたマーケティング、地域活性化の方式と経営主体のあり方、及び地域資源に対する消費者や地域住民の評価等について研究を行う。
環境政策 環境法制度/政策過程 上河原献二 教授 (1)地球環境条約制度とその国内法制度の実施を通じた双方向の変化と(2)生物多様性管理法制度の国際比較を中心に、環境法制度とその政策過程を実証的に研究する。
地域環境政策 香川 雄一 教授 地球規模から身近な地域社会に至るまで、さまざまな地域で発生する環境問題を対象として、世界や国、地方自治体といった各空間スケールに照らし合わせながら、地域的特徴を踏まえつつ、環境政策の実効性と課題について研究する。
流域政策・計画

瀧 健太郎
平山 奈央子

准教授
講師
持続可能な流域社会の実現に向けた政策・計画のあり方について研究する。流域圏の水循環・物質循環に着目して問題構造を明らかにし、客観的根拠に基づく課題解決プロセスをデザインする。
環境社会システム 平岡 俊一 准教授 地域社会の活性化を視野に入れた環境保全活動・政策に関して、特にその推進を支える組織や人材、支援制度などの「社会的基盤」の整備・強化に関心をもち、研究を行っている。具体的には、NPOや中間支援組織(ローカルシンクタンク)の機能・体制、参加・協働型の活動・政策の促進方策などに注目し、国内各地でフィールドワークを行っている。