中国留学レポート

国際コミュニケーション学科 加藤 千尋さん

中国 海南大学

 海南大学での生活がスタートしてから早くも2か月が経とうとしています。こちらに来たばかりの時のように生活環境に対する恐怖心はもうほとんどなく生活リズムも安定してきました。10月の初めから半ばにかけて大きな台風が来てからは気候もだいぶ涼しくなり朝と夜は少し肌寒いくらいです。
 さて、ここ中国では10月1日の国慶節を祝福するため一週間の連休が設けられます。海口市もすっかりお祝いモードで外に出ると中国の国旗があちこちに飾られており街はたくさんの人でにぎわっていました。大学内でも食堂での食事が1日限り無料になったり、赤い提灯が飾られたりといつもと少し違う様子でした。また、今回の国慶節は中秋節と重なっていたためいたるところで月餅(月饼yuebing)が売られたり配られたりしていました。月餅は中国の伝統的なお菓子で、中秋節の頃に親しい人やお世話になっている人に贈る文化があるようです。国慶節の間は、授業ももちろんお休みとなったため毎日友達と様々なところに足を運び楽しく過ごしました。
 授業では、初め2割くらいしか聞き取れなかった先生の話も半分くらいはなんとか聞き取れるようになり、躊躇っていた授業中での発言も少しずつできるようになってきました。それでもまだクラスの他の生徒達には追い付かないので宿題と予習と復習にはしっかり時間をかけなければなりません。今は11月初めに行われる中期考査に向けて勉強しているところです。
 こちらの生活にだんだん慣れてきたところで新しいことを始めてみようと、大学内のボランティア活動に参加しました。このボランティア活動は週に一度、海口市内の中学校を訪ね中学生たちに授業で習えないスポーツや言語などを教えるというものです。私は日本語クラスに応募しました。先日第一回目の活動があったのですが、そこで中学生たちの日本に対する関心の大きさにとても驚きました。日本語クラス以外に多くのクラスがあったのにも関わらず教室からあふれるほどたくさんの生徒が日本語クラスに来てくれて、授業中も必死にメモをとる子が多くいました。この日は簡単なあいさつや単語、日本のアニメや漫画について紹介しましたが、意外なところで生徒の中から「それ、知ってる~!」という言葉があがることも多く驚きました。
 このボランティアの他にも大学内の日本語クラブに参加させてもらう機会がありました。そこでは、日本語学科以外の専攻でも、日本に興味があり大学から日本語を勉強し始めたり、高校から自力で勉強していたり、日本のドラマやアニメを見ている学生がいたりして、こんなにも日本に興味を持っている人が多いことに嬉しさを感じ、自分ももっと中国という国の文化や現状を理解していきたいと思いました。
 残りの約8か月も、語学の勉強に取り組みながらここでしかできない体験をたくさんしていきたいと思います。

月餅
友達と
大学前
学食