フランス留学レポート

人間文化学部 国際コミュニケーション学科  中村和輝さん

フランス リール政治学院

1. 近況

 フランスに来てから3カ月が経ちました。知り合いも増え、夕食を一緒に作ってsoirée(パーティー)を開くなど、何かしらのイベントに参加する機会も増えてきました。日の出ている時間も短くなり、だんだんと寒さも目立ち始め、冬の訪れを感じます。11月に入ったあたりから次第にクリスマスムードに突入して、リールでも観覧車が建ち、クリスマスマーケットが開かれています。今回のレポートでは、大学に関して書いていきたいと思います。

2. リール政治学院について

 リール政治学院は「グランゼコール」の一つで、グランゼコールに入学するためには、バカロレア(高等学校卒業証明試験)取得後、さらに入学試験を受けなければなりません。通常の大学はバカロレアだけで入れるため、グランゼコールの生徒は優秀な人材が多いそうです。また、リール政治学院はエラスムス協定に参加しているため3年次の生徒は全員留学します。その代わりに私たち留学生がリール政治学院に通うことになります。
 リール政治学院は4階建て(地上階を含む)であり、広さはありません。グランドはありません。図書室、コンピュータルームでは常に学生が勉強しています。県大のような学食はありませんが、購買があり、そこでサンドイッチや飲み物を買うことが出来ます。学生たちが自動販売機でコーヒーを買い、雑談しているのをよく見かけます。とてもこぢんまりとした雰囲気で落ち着いて勉強するのに適していると感じました。
 リール政治学院には様々な国から留学にきていて、留学生との会話は英語、フランス人とはフランス語か英語、分かりやすい方に合わせてくれます。フランス語も英語も未熟な自分にとっては大変ですが、とても練習になると思います。リール政治学院に留学を考えている人はフランス語も英語もどちらも使えるようにある程度準備していくことをお勧めします。日本にいてもできることは色々あると思いますので、準備しておくと、順調な滑り出しができると思います。

3. 履修登録について

 履修登録はリール政治学院のホームページから登録できます。オリエンテーションの日に、IDとパスワードがもらえるのでそれを使い登録していきます。登録自体は非常に簡単でただ受けたい授業を選択するだけで終わります。問題なのはその授業がいつ開かれるのかを確認する作業にあります。簡単な流れとしては、リストで自分の興味ある授業を選ぶ→その授業の開講日を確認する→履修登録を行うという流れです。
 留学生が受けることが可能な授業は留学生用の授業とリール政治学院の2回生、4回生の授業となります。授業はフランス語または英語で行われ、基本2時間の授業となります。なかには90分の授業や3時間の授業もあります。また毎週開講される授業だけでなく、隔週開講やまとまった期間、例えば2カ月の間毎日といった変則的な授業も中にはあります。そのため、授業が被らないように開講日を確認する作業が一番大切だと思います。また、授業には定員があるものもあり、早いもの勝ちです。人気のある授業から順に埋まっていきます。抽選ではないので少し気を付けていた方がいいです。出国する前でも、授業のリストは手にしていると思うので、確認しておくといざという時に焦らずに済みます。  時間割の見方ですが、リール政治学院のホームページ(http://www.sciencespo-lille.eu/)→International→planning→Emploi du temps→Index complet→2eme annee or Etudiants internationauxで確認できますので、気になる方は一度確認してみてください。
 そして、授業内容についてですが、シラバスのようなものはなく、初回の授業の時に授業予定が書かれたレジュメをもらえます。授業内容が実際に受けてみるまで具体的には分からず、授業名から推測するくらいしかありません。