中国留学レポート1
地域文化学科 平山開士さん
中国 内モンゴル民族大学
私は今、中国は内(うち)モンゴル自治区にある“内モンゴル民族大学”に交換留学生として在籍しています。一年間語学科に入り、他国の留学生とともに中国語を勉強しています。
県大と内モンゴル民族大学は去年留学協定が結ばれたばかりで、県大から一年間留学生として在籍するのは私がはじめてです。ゆえに情報も少ないので、これによって留学についての情報をシェアし、また興味を持っていただけたらということで、投稿させていただきます。
(去年の今頃、同級生の久保田さんがこちらに一ヶ月の短期留学をし、それについての留学日記もすでに書かれていますので、ぜひ。)
内蒙古民族大学
クラスメイト
◇内モンゴルについて
突然ですが、中国内モンゴル自治区と聞いてなじみのある人、イメージのわく人はどれくらいいるでしょうか?もしかすると聞いたことすらない人もいるかもしれません。
チベット自治区、新疆(しんきょう)ウイグル自治区と聞くと何となくイメージが浮かぶと思います。中国における5つの自治区のひとつに、内モンゴル自治区があります。中国北部に位置し、モンゴル族の人々が多く生活しています。といっても今や、モンゴル族以外の人々が8割程をしめ、公用語はもちろん中国語です。モンゴル族の人々の多くはモンゴル語と中国語の両方を使いこなします。一言に「モンゴル」と言ってもモンゴル国だけを指すのではなく、同じ民族でも国境を隔てて暮らしているという実態があります。
学食の様子
ルームメイトと
◇内モンゴルへの留学
そんな内モンゴルという地に一年間勉強するためやってきた私ですが、実は留学はこれが二度目です。去年は一年間モンゴル国のモンゴル国立大学に交換留学をしていました。二度目の留学を決意するまでには相当迷いましたが、「おもいきった」結果今に至ります。留学の理由はいくつかありますが、第一にはやはり内モンゴル自治区におけるモンゴル族の人々とその他の人々の関係性、実態を直に感じ取ることができるのでは思ったからです。
◇留学したての頃
「おもいきってみた」はいいものの、言語の壁は非情なものです。中国語に関しては日本で少し独学をした程度で、こちらで授業が始まった頃はほとんど何も理解できていませんでした(授業は9月始まり)。
たのみのモンゴル語に関しても、これは分かっていたことですが自分の学んだそれとは方言の差が激しく、ほとんど何を言っているのかわかりません。どこに留学してもこういうことは起こり得ると思いますし、アメリカなどの英語圏に留学している方々に比べると要求される語学力も低いですが、最初の一、二ヶ月は言語の壁に圧倒され続けました。
もうすぐ三ヶ月になろうとしている今は、少しづつ慣れてきて、周りを見れるようになってきたかなと思っています。 現在のクラスメイト、ルームメイトはともにモンゴル国からの留学生です。私の場合はモンゴル語を学んだからということでこんな具合の生活ですが、内モンゴル民族大学ではその他に、パキスタン・バングラデシュ・インド・南アフリカ・ガーナ・カザフスタン・ロシア・北朝鮮など様々な国の留学生が学んでいます。
そんなこんなで、二度目の留学、さらには中国内モンゴル自治区という土地柄のせいもあり少し特殊な留学生活になりそうですが、私自身は気楽にやっていけたらなと思っています。