ドイツ留学レポート(1)

環境科学部  山元 周吾さん

ドイツ留学レポート(1)

★ドイツとわたし
週末の夕暮れ

週末の夕暮れ

 7月、アウクスブルクに来て3カ月になろうとしています。
 私は今、交換留学生としてドイツで生活をしています。ヨーロッパらしい綺麗な街並みに日曜には教会でバッハが流れ、毎日街から聞こえる鐘の音で目を覚まします。気持ちの良い朝が始まります。そんなドイツでの生活を少し話したいと思います。
 アウクスブルクのあるバイエルン州はドイツ連邦共和国の南方に位置します。バイエルンの魅力はなんと言っても歴史的な文化遺産とアルプス山脈や湖のような親しみやすい大自然にあります。バイエルン料理は家庭料理のように優しく、ドイツビールも安く美味しく飲むことができます。
 ドイツは環境先進国と言われています。環境問題や自然科学について興味のある私はドイツという国にとても関心がありました。そんなときに留学というチャンスを頂きました。
 その主な目的はドイツを実際に見ること、地理学を学ぶこと、世界の学生と話すこと、西洋音楽を肌で感じることです。そして、日本の教室で得られないことを得ることです。

★アウクスブルクの生活
 まだ雪が降るころにドイツを訪れましたが、今ではすっかり夏になりました。到着してすぐに住民登録や健康保険加入などの事務的手続きがあります。また留学生のためのオリエンテーションがあり、最初からとても忙しいので日本を想う暇もありません。私は学生のための寮で生活しています。部屋には小さなキッチンがあり、食事は自炊しています。近くにはスーパーやデパートがあるので便利です。大学はトラムで20分のところにあり、大学内に駅があります。昼食は大学食堂で友達と会話をしながらとります。授業の合間にはカフェで休憩や勉強をします。24時まで開いている図書館で勉強することもあります。こっちの学生は勉強と遊びの切り替えが上手いようにも感じます。先生はとても親切で勉強だけに関わらずドイツでの生活で困ったことがあると友人たちもいつも助けてくれます。

★ドイツの大学生として
 アウクスブルク大学は創立40周年を迎える国内でも新しい総合大学です。エラスムス計画の留学生も多く、世界各国の学生が集まります。授業は主にドイツ語ですが、大学院の授業などは英語でも行われます。授業は大きく3つの形式に分かれ、Vorlesung(講義)・Ubung(演習)・Seminar(ゼミ)といいます。私は地理学に関する授業を受けています。授業について少し説明したいと思います。
 GeoinformatikⅠVorlesung:地理情報学に関する理論を学びます。先生が前に立ち講義をします。大講義室ですが学生も盛んに意見を述べ、講義に参加します。
 Geoinformatik fur Fortgeschrittene:演習ではパソコンを利用しながらプログラミングを学びます。最終課題は衛星画像から各自のテーマにあった情報を手に入れることです。
 Hauptseminar Verkehrsgeographie:ゼミでは自分が研究したことを発表します。発表は一人の発表者に一人の進行役がつき、参加者全員で課題や改善点を議論します。
 Deutschkurs:語学の授業です。最初にクラス分けテストがあり、学生はそれぞれのレベルにあったコースでドイツ語を学びます。
晴れた日の大学の風景
晴れた日の大学の風景
演習の授業風景
演習の授業風景

★世界の友人たち
 アウクスブルク大学には「タンデムパートナー」があります。タンデムはお互いの語学学習に協力しあう仕組みのことです。例えば、ドイツ語が話せて日本語を学びたい人とタンデムになり、ドイツ語と日本語を教えあうというものです。気のあうタンデムに出会えば語学学習を越えた素晴らしい仲間になります。幸いにも、この大学には日本語コースがあるので、日本に興味のある学生が多いと思います。仲良くなった友達とは一緒に日本のアニメを見たり、旅行に行ったり、バーでサッカーを観戦したりします。

★これから
 なによりもまず言葉を学ぶことは大切です。本当に意味のある留学はこれからです。将来この経験を生かした仕事に就くことは間違いないです。これからも1日を大切に過ごしたいと思います。

お花見をする学生たち
お花見をする学生たち
仲間とFessenへ
仲間とFessenへ

(2010年7月)