アメリカ留学レポート
国際コミュニケーション学科 川島 伝絵 さん
オーバーン大学 モンゴメリー校
<How are yall?>
これは私が来ているアラバマ州モンゴメリーでよく耳にするアメリカ南部訛りの一つです。you+all=yall。なんだか陽気な感じがして素敵な響きです。ここへ来てもうすぐ二ヶ月になり、大好きな"yall"を使うのにも慣れてきました。では始めに、なぜ留学先にこの大学を選んだのか、何が利点なのかということから話していこうと思います。
①ESL(English as a Second Language)でなく、自分の専攻に合った専門の授業が取れる
②日本人が他にいないため、日本文化のイベントなどを任される機会がある
③気候が彦根とほぼ同じで県大生にとって過ごしやすい
④しかし、雪は降らない(たとえ降っても積もらない)
⑤留学でない限り来ないであろう場所
⑥生徒へのサービスが整っている(ジムにはプールやロッククライミングもあります!)
⑦金曜日は授業がない→予習にかけられる時間や友達と過ごせる時間が多い
⑧友達を増やすイベントがたくさん!
⑨食事はバイキングではないので太りにくい(はず) などなど。
本当に魅力的な大学で勉強することができ、すごく満足しています。
<授業について>
私は今学期、文化人類学、社会学、中国語、美術鑑賞を履修しています。各々週に75分授業が2回あります。教学棟はほぼすべてが隣接しており移動教室もしやすいです。また、私は大学内の3つの寮のうち最も教学棟に近い寮に住んでいるので、授業開始10分前に部屋を出れば余裕を持って教室に着くことができます。月曜・水曜に朝8時から授業がありますが、寮のおかげで早起きが苦ではなく、むしろ朝の空気を吸えるので良い気分転換になっています。
一方、朝が苦手だという人は、同じ授業を別の時間帯に取ることもできるので心配は要りません。また、この大学の授業は一つひとつの比重が大きく、予習・課題・テストの量が多いです。しかし授業の英語が聞き取れないなどといった心配はいりません。同じ授業にいる生徒や、もちろん先生も皆手助けをしてくれるので、頑張れば頑張った分だけ学ぶことができます。驚いたのは、授業の初めに行われる小テストの内容が予習から出題されるということです。つまり、授業中は教科書を開くことはほぼなく、パワーポイントやグループディスカッションを通じ、教科書を発展させた内容を身につけていきます。予習の量に圧倒され図書館に籠ることもありますが、最大限に食いついて結果を出せるようになりました。
また、文化人類学と社会学の授業では、週に1回ディスカッション&クエスチョンというインターネットを使った課題があります。与えられた題について自分の意見を書いて投稿し、他の生徒の意見と比べて意見を言い合ったりします。他にも自分の意見を発表する機会が多くて楽しいです。社会学の授業では、世界の文化の話になると「日本ではどうなの?」といった振りをされることも多くあります。この前は日本のお辞儀文化を紹介しました。これに対しある生徒が「なんで挨拶なのに地面見てるんだよ、目を見てくれよ」と発言したのが印象に残っています。そして皆が口を挟み、議論になっていきました。そういったことがある度に、異文化の中に身を置くことの面白さを改めて実感しています。
中国語の授業は、県大で1年半履修した中国語の延長として取りました。「英語プラス1」という国際コミュニケーション学科の利点を充分に活かすことができています。おかげで中国の留学生とも少しなら中国語で会話することができるようになってきました。来年アメリカから帰っても、英語はもちろんのこと中国語も変わらず力を入れていきたいと思っています。
<大学内の施設について>
次は大学内にある便利な施設について紹介します。「ラーニングセンター」は、図書館の中にある施設で、その名の通り私たち生徒の学習を手助けしてくれます。私は文化人類学の授業の内容理解のために週に一回チューターの指導を受けています。彼は同じ授業を受けている学生なので非常に都合が良く話しやすいです。他にも、レポートの文法チェックやテスト前は重要箇所の確認などをすることができ、留学生にとって心強い存在です。
「ナーシングセンター」は、いわゆる保健室なのですが、すごく頼りになります。小さめの病院といった規模で、一度につき5ドルで診察が受けられます。私はアメリカへ来てから胃痛が慢性化し、友達に相談したところナーシングセンターへ行くことを勧められました。処方箋を出され、しばらく様子を見ることになったのですが、利用して良かったと思っています。また、カウンセリングを受けることもできるので、心の病気になってしまった時も安心です。
<最後に>
これから留学を考えていて今何を勉強したらいいのかわからない...。という人に、2つのことをお勧めしたいと思います。一つめは語彙です。当たり前かもしれませんが、自分の言いたい事が言えなくては留学が楽しくありません。また、語彙はどれだけ頭をひねっても、知らない限り自分で作り出すことはできません。私は先ほど説明したナーシングセンターへ行った際、胃痛を説明する語彙が乏しく、悔しい思いをしました。その後痛みを表す単語を調べましたが、びっくりする程たくさんあります。なので、できる限り多くの単語を頭に詰めておくといいと思います。また、ゼミの先生から勧められて始めた日記がかなり役立っています。日常生活で感動したこと、違和感を持ったことなどを書き記しておくことで、後々のレポートや最終的には卒論のテーマなどに結びつく発見を得られるかもしれません。