大学院工学研究科材料科学専攻の星島颯太さんが日本金属学会で優秀ポスター賞を受賞しました

2024年11月6日

大学院工学研究科材料科学専攻の星島颯太さん(博士前期課程2回生)が日本金属学会で優秀ポスター賞を受賞しました。

第175回秋期講演大会(9月18日~20日、大阪大学豊中キャンパス)初日のポスターセッションで319名の大学院生が研究成果を発表しました。42名の発表者に優秀ポスター賞が授与され、そのうちの一人として称えられました。

発表内容について

題目

低エネルギーの電子ビーム照射によるアモルファスHfO2薄膜の結晶化

発表者

星島颯太、仲村龍介

概要

物質は電子に対して敏感に応答します。共有結合性の酸化物では応答が顕著です。電子ビームを照射すると、原子が一斉に変位して構造が転移することがあります。その性質を利用して、電荷を蓄える性質を示す強誘電性のハフニウム酸化物の結晶(相)の出現を試みています。透過型電子顕微鏡(FEI社Talos200FX)を駆使して、アモルファス(非晶質)状態*の薄膜に電子を照射しながら結晶が出現する過程をその場観察しました。透過型電子顕微鏡の下限のエネルギー40keVでアモルファスが結晶に転移しました。低エネルギーの電子ビームがこの物質の相転移の制御に有効であることを明らかにした成果です。

*固体結晶のような原子配列の長周期性がない状態