人間文化学部生活デザイン学科森下あおい教授が、2019年度日本デザイン学会年間論文賞を受賞しました
2019年11月19日
このたび、人間文化学部生活デザイン学科の森下あおい教授が、2019年度日本デザイン学会年間論文賞を共著者の中村顕輔氏(韓国中央大学研究員)と共に受賞し、11月8日に東北芸術工科大学で開催された日本デザイン学会秋季企画大会において表彰されました。
日本デザイン学会年間論文賞は、学会誌「デザイン学研究」研究論文集に掲載された当該年度の研究論文の中から、優れた研究を対象として顕彰されるものです。
受賞論文
「シニア・ファッションに向けたデザイン画の基準体形像
-女性体形の多様性とそれに応じたデフォルマシオン」
森下あおい(滋賀県立大学)中村顕輔(韓国中央大学)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssdj/65/3/65_3_43/_article/-char/ja
論文の概要
服飾デザインの現場やデザイナー教育では、体形を客観的に把握しつつ創造性を高めるため、平均体形にデフォルマシオン(意匠的変形)を施した基準体形像が用いられる。しかし現状は、着用者の年代に関わらず若年層の体形像が念頭におかれている。そこで本報では、3次元計測装置により集団計測したシニア女性の体形分類をデザインの視点で行うことで3つの代表体形を抽出した。それらの代表体形を基にしたデザイン画に、2次元骨格モデルを適用しデフォルマシオンを定量的に分析した。そしてシニア女性の体形の多様性と各々の体形特徴の美しさを反映した基準体形像を提案した。
本手法は、今後増加すると考えられる個人対応の衣服設計において、体形を活かしたデザインのためのCADシステムへの援用可能である。そしてこの活用により、シニア女性自身が体形に合うファッションを選ぶ楽しみへとつながるものと考える。