大学院工学研究科材料科学専攻の前田麻美さんが、プラスチック成形加工学会主催の 2019年度「成形加工’19年次大会」において「優秀学生ポスター賞」を受賞しました
2019/07/04
6月12日〜6月13日にタワーホール船堀(東京)において開催された2019年度「プラスチック成形加工学会年次大会」において、本学大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程の前田麻美さんの発表が「優秀学生ポスター賞」を受賞しました。
本賞は、初日午後に行われたポスター発表の中で優秀な発表に贈られるもので、今回は45件のポスター発表から4件が選出され、その中の1件に本学学生の発表が選ばれました。大会初日の夜に開催されたミキサーにおいて、山部昌実行委員長より表彰状が手渡されました。
(発表内容について)
■題目:
EVOHの流動性改質および結晶化プロセスに関する研究
■発表者:
前田麻美、竹下宏樹、徳満勝久
■概要:
食品包装等のガスバリア材料として多く用いられているエチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)は、他の樹脂材料とブレンドして再利用することが難しい材料の一つであります。しかしながら、リサイクルの観点から各種ブレンド材料として利用する際にはEVOHの粘度制御が重要なキーテクノロジーとなります。本研究は、EVOH系材料の粘度制御技術に関する検討を行い、従来法とは異なる“ある種の添加剤”を微量添加することにより、各種物性(力学物性等)を低下させることなく、粘度だけを低下できることを明らかにしました。この成果は、各種包装用フィルムや食品充填容器等への応用、更には当該材料のリサイクルを図ることが期待できる技術であります。(前田麻美さんは、日本ゴム協会年次大会でも優秀ポスター賞を受賞していますが、今回のポスター発表では陽電子消滅寿命測定法より得られた自由体積変化の結果を基に、さらに詳細な議論を展開した内容となっております。)