大学院工学研究科電子システム工学専攻の「木村山紫郎さん」と「市井裕大さん」が、 16th International SoC Design Conference(ISOCC2019)において、Best Paper Awards としてそれぞれが「IEEE SSCS Seoul Chapter Award」、「ZINITIX Award」を受賞しました。

2019年10月31日
 

2019年10月6日〜9日の4日間に渡り,韓国,済州島(Ramada Plaza Jeju Hotel)で開催された

IEEE/IEIE International SoC Design Conference 2019において、本学大学院工学研究科

電子システム工学専攻の木村山紫郎(きむらさんしろう)さんと、市井裕大(いちいゆうだい)さんが,Best Paper Awards としてそれぞれ「IEEE SSCS(SSCS:Solid State Circuit Society) Seoul Chapter Award」,「ZINITIX Award」を受賞しました。

本賞は,研究内容についてまとめられたProceedings Paperにおいて特に優秀な内容に対し贈られるもので、BanquetおよびClosing Ceremonyにおいて表彰式が行われました。

授賞式1 賞状1

Chair (IEEE SSCS Seoul Chapter)(左)との写真(木村:右)

授賞式2 賞状2

ISOCC 2019 General Chair(左)との写真(市井:右)

受賞内容について

■Best Paper Awards 「IEEE SSCS Seoul Chapter Award」

工学研究科 電子システム工学専攻 電子回路分野 木村山紫郎

発表題目:Frequency Discriminator Using a Simple AD Converter for Interface Systems

著        者:木村山紫郎,今城篤人,井上敏之,土谷亮,岸根桂路

受賞発表内容:

情報端末などの普及に伴い通信トラフィックが増大し、超高速光通信システムの安定運用の実現が課題となっています。我々の研究室では、通信ノード装置の高機能化・高信頼化による通信システムの安定化を目的として、単一信号チャネルで多ポートの装置内回路を最適制御できるシングルチャネル-マルチポート制御方式を提案してきました。本研究では、その通信方式を実現するために,制御情報の経路切り替えを行うキャリア周波数識別回路トポロジーの提案と,それらに用いられるリセット回路の簡易モデル化・解析による動作特性の最適化を行いました。その結果,従来構成に比べ2倍以上の識別速度を実現し,さらには周波数分解能を67%向上することに成功しました。

 

■Best Paper Awards 「ZINITIX Award」

工学研究科 電子システム工学専攻 電子回路分野 市井裕大

発表題目:Suitable-Compensation Circuit Design for a PAM4 Transmitter in 180-nm CMOS

著 者:市井裕大,野口凌輔,井上敏之,土谷亮,岸根桂路

受賞発表内容:

データ通信の拡大に伴い、通信システムの大容量化が喫緊の課題となっています。我々の研究室では、通信システムの大容量化を目的として、入力信号に4値パルス振幅変調を適用することにより、従来NRZデータ伝送方式の2倍の情報を送ることのできる新しい通信方式の高性能化の研究を行っています。本研究では、4値パルス振幅変調送信信号の低ジッタ化を実現するために、信号補償回路トポロジーの提案と、簡易モデルによる動作特性の評価・検証を行いました。その結果、信号の立ち上がり・立下り時間を7.4%,2.4%改善することに成功しました。

 

電子回路分野HP:http://www.e.usp.ac.jp/~ectw/research.html