健康栄養部門の伊藤江美さんが「第63回日本栄養・食糧学会近畿支部大会 若手奨励賞」を受賞しました
2024年10月28日
大学院人間文化学研究科生活文化学専攻健康栄養部門博士前期課程の伊藤江美さんが「第63回日本栄養・食糧学会近畿支部大会」にて「若手奨励賞」を受賞しました。この賞は、若手研究者の奨励を趣旨として優れた講演内容を行った発表者に授与するものです。今年度は、エントリーした52名が口頭で研究発表を行い、審査の結果、5名の受賞者が選出されました。その中の1名に本学学生が選ばれました。
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受賞内容について
題目
断続的断食がトリプトファン-NAD転換経路におよぼす影響
発表者
伊藤江美、伊藤夕花子、畑山翔、福渡努
発表の概要
ナイアシン栄養状態は老化や生活習慣病に関連し、ナイアシン栄養状態を良好に維持するうえでトリプトファンからのナイアシン合成が重要な役割を果たします。断続的断食という食事スタイルは生活習慣病を改善する食事療法として期待される一方、トリプトファン代謝を抑制する可能性のあることが報告されています。本研究では、断続的断食という方法でラットに飼料を与えると、トリプトファンからのナイアシン合成が抑制されることを見出しました。さらに、断続的断食によってトリプトファンがエネルギー産生に優先的に利用され、その代償としてナイアシン合成量が低下することを明らかにしました。本研究結果は、生活習慣病の予防、改善のために断続的断食を行う際、ナイアシン栄養状態を管理する重要性を示すものです。