材料科学科の鈴木一正講師が第16回日本セラミックス協会関西支部学術講演会において学術講演奨励賞を受賞しました
2022年08月03日
工学部材料科学科の鈴木一正(すずきかずまさ)講師が、2022年7月1日に開催された第16回日本セラミックス協会関西支部学術講演会(オンライン開催)において、学術講演奨励賞を受賞しました。公益社団法人日本セラミックス協会関西支部では、大学・公設試・企業の研究者(ポスドクを含む)・博士後期課程学生による口頭発表を対象に学術講演奨励賞を設けています。今回は対象のうち鈴木講師のみ学術講演奨励賞を受賞しました。
【学術講演の概要】
■ 発表者:〇鈴木 一正、前田 真菜、宮村 弘、バラチャンドラン ジャヤデワン
■ 題目:基材表面におけるハイドロキシアパタイト析出挙動のpH依存性
■ 概要:歯の表面のエナメル質で再石灰化を促すには、その主な材料であるc軸配向したハイドロキシアパタイト(HAp)の析出挙動のpH依存性を理解することが重要です。口腔内の唾液成分には、HApの原料以外にも多種のイオンや有機物を含み、結晶成長に寄与する要因が多く、さらにエナメル質表面にはプラークやペリクルなどの保護層が形成されているため、実際の口腔系でのHApの析出挙動の評価は困難です。鈴木講師は、HApの原料成分のみを用いた単純な水溶液系を設定し、擬口腔条件下でのc軸配向したHAp基材表面での析出挙動のpH依存性について電子顕微鏡を用いて評価し成長モデルを構築しています。これらの研究の独創性や新規性が評価され、今回の受賞となりました。
(写真:鈴木一正講師)
【参考】