工学研究科機械システム工学専攻の川俣遼悟さんが、日本機械学会関西支部定時総会講演会においてベストポスター賞を受賞しました。

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工学研究科機械システム工学専攻博士前期課程の川俣遼悟さんが、日本機械学会関西支部第92期定時総会講演会においてポスター発表を行い、メカボケーション学生研究発表セッションベストポスター賞を受賞しました。本賞は、84名の発表者の中から優秀な発表を行った4名に贈られるものです。

題目

薄肉円筒工作物の切削加工時に生じる工作物変形型びびり振動

(びびり振動に及ぼす工作物材料の影響)

著者

川俣遼悟(博士前期課程1年)、栗田裕(教授)、大浦靖典(准教授)、田中 昂(助教)、山本脩平(博士前期課程2年)、加藤良一(学部4年)、川田 昌宏(カワタテック)、松本 拓也(カワタテック)

概要

 航空機産業では、燃費向上を目指した軽量化や耐熱性向上の要求から、チタン合金や耐熱合金など難削材製薄肉部品の切削加工が増加している。薄肉部品の切削加工時には、工作物自体が曲げ変形するびびり振動を発生する。びびり振動の発生を避けるために切削速度を下げると、加工時間が増加し加工コストの増大につながる。そこで、本研究では、切削速度を落とすことなく、びびり振動を抑制する技術の開発を目指している。本発表では、航空機の部品に用いられる難削材の薄肉円筒工作物加工時にびびり振動が発生する条件を調べた。

まず、S45C及び難削材(チタン合金,インコネル,SUS304)の加工時に発生するびびり振動を計測し、びびり振動の発生限界に大きな差がないことを見出した。これは、各材料のびびり振動の発生限界を決める振動特性が近いためである。次に、各材料加工時の切削抵抗の影響を調べた結果、びびり振動発生に大きな影響がなかった。これらの結果より、びびり振動の発生には、工作物材料の影響よりも、工作物寸法による振動特性の違いが与える影響が大きいことを明らかにした。

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