人間文化学部人権問題研修会を開催します(12/13)

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2016/12/05

 

 滋賀県立大学人間文化学部人権問題研修会を下記のとおり開催します。
 是非お越しください。

●演題:

 『近江絹糸人権争議』とその今日的意味

●日時 :

 平成28年12月13日(火) 16時00分~17時30分

●場所 :

 滋賀県立大学 A7-101講義室

●対象 :

 学生・教職員および一般(参加無料、予約不要)

●講師 :

  朝倉 克己 氏

【講義内容】

 昭和29年(1950)6月、近江絹糸彦根工場で、人権無視の劣悪な労働環境改善を求め、労働者によるストライキが行われた。会社側は、ロックアウトや食堂の閉鎖などによってこれを中止させようとしたが、全繊や鐘紡の労働者、また多くの彦根市民の支援を受け、ストライキは108日間に渡って継続された。最終的には中労委の和解案を双方が受け入れ、実質上は組合側の全面的勝利となっている。本研修会の講師の朝倉克己氏は、この、戦後の労働史に名高い「近江絹糸人権争議」の組合側リーダーであった。

 この争議は、のちに三島由紀夫が取材し、「絹と明察」という作品に結実させたことでも知られる。

 本研修会では、朝倉氏によって争議の経緯と、それが目指したものについてお話いただき、また争議の今日的な意義についてもお考えを伺う。時には労働者の生命さえ脅かされる、現在の労働環境の中で再び「近江絹糸人権争議」に立ち帰り、先達の努力により労働者は何を獲得したのか、そしてまた何を失って今日の状況に陥ったのかを考える機会としたい。

【講師略歴】

 昭和9年(1934)7月鳥取県倉吉市生まれ。昭和25年(1950)3月、近江絹糸彦根工場入社。彦根工場で人権無視の劣悪な労働環境改善を求め、同志とともに潜行活動を続ける。昭和29年(1954)年6月大阪本社の新労働組合結成に呼応し、彦根工場初代彦根支部長となる。三島由紀夫の小説『絹と明察』中の「大槻青年」は氏がモデルとなっている。

 オーミケンシ労働組合長を経て、彦根市議会議員、滋賀県議会議員、民主党滋賀県連幹事長を歴任。平成22年(2010)旭日章小綬章受章。

 著書に『近江絹糸「人権争議」はなぜ起きたか』(サンライズ出版2012)『近江絹糸「人権争議」の真実』(サンライズ出版2014)がある。両著によって2016年度の日本自費出版文化賞地域文化賞を受賞した。

●問い合わせ先:

 〒522-8533 彦根市八坂町2500番地
 滋賀県立大学 人間文化学部
 TEL 0749-28-8401 FAX 0749-28-8479

 主催 滋賀県立大学人間文化学部